ペットを最後まで飼い続けるということ

下薗:つづきまして、人間とペットの関わり合いについてお話をいただければと思います。犬を売るときには、並べて売るというのではなくお客様に適した犬を選ぶことを重要視するのが大切なことなのではないでしょうか。 犬を売るということは、生活環境や家族構成、飼う方の年齢も大きな判断のポイントになり、犬種の性格、犬種の生活予想も売る側が的確にアドバイスする責任があります。

中嶋:生体販売に関しては、動物愛護運動の活動家も批判的な発言をしています。うちの社内でも色んな議論がありますよ。たとえばうちのウェブサイト上でペット関連の店舗を紹介するサービスを行っているんですが、社員の中には「どうして生体販売している所を登録するんですか」という意見もあったりして。でも僕は、その段階から否定するのはおかしいんじゃないの、と。おそらく生体販売自体ゼロになることはありえないんです。ですからいかに健全な仕組みで流通を行えるかをまず考えるべきだと。反対を唱えているばかりでは一向に解決策は見えませんから。

ノイジー基金というものがありまして、私もその意義や活動に賛同して協賛をしているのですが、そのように里親を探したりという活動をしている方々の中には、どちらかというと生体に関する流通については、批判的な方もいらっしゃる。だけど生体の流通そのものがなくなることが無い以上、流通に対して異議を唱えるのではなく、流通の仕組みをきちんと整えるほうがいいのかなって思っています。

ノイジー基金とワンオンワン

下薗恵子と中島社長中嶋:ワンオンワンが協賛しているノイジー基金ですが、設立者であるファッションデザイナーのミエコウエサコさんが活動をスタートしたのは、虐待を受けている犬・捨て犬となった犬たちを救う活動をしている、NPO法人「アーク」の活動を綴った新聞記事を読んだことがきっかけだったといいます。

ウエサコさんは栃木のゴルフ場に捨てられていたノイジー(ウエサコさんのデザインのモデルキャラクターになった犬)と出会い、連れて帰りました。 2006年にその子が亡くなってしまって、その時にNPO法人アニマルレフュージア(アーク)の活動を知りまして。ウエサコさんは私にも何かできないか、と考えて、ノイジー基金のチャリティーアートを思いついた。

悲しい境遇に置かれている犬たちを少しづつでもいいから救っていきたい、と、ウエサコさんが主催したチャリティーパーティには数々の著名人をはじめ多くの人々が賛同しました。みんなで世界に一点のチャリティーアートを作り、その売り上げを「アーク」に寄付しています。このチャリティーアートは、当社のワンオンワン表参道店でも常時展示しています。




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