学生と共に行うホースセラピー活動

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下薗:続きまして、実際に貴学の学生たちがなさっているホースセラピー活動について教えてください。

川嶋:研究室に3、4年生たちがおりますが、ほぼ今までにウマに関わったことがありません。在学中に、ウマのことを知ってもらい、ウマとの関わり方を学びますが、それ以上に様々な方との関わり方を考えてもらいます。近隣や学校などから課題を抱えた方たちや特別支援学校の児童生徒、不登校の生徒へのウマとの活動にも参加しています。

下薗:小さなお子様もいらっしゃいますか。

川嶋:はい、養護施設のお子様方を対象に学生が実際にプログラムを考えて実施することなども行っています。見るだけではわからないので、先方に事前に了解をいただいた上で学生が主体的に運営することで、プログラムの実際を学ぶ機会としています。

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下薗:そうですか。こちらの研究室では卒業生を輩出して何期目になるのでしょうか。

川嶋:9期生まで輩出しています。

下薗:卒業生はどのようなところでご活躍されているのでしょうか。

川嶋:私自身の考えとしては、農学部を出たからといって農業系や食品系に進む必要はないと思っています。自分の行きたいところに行きなさいと指導しているのですが、福祉領域にいく学生が増えています。さらに、ホースセラピーを学んだ学生は医療でも活かせる可能性を感じて、卒業してから理学療法士や作業療法士、看護師、言語聴覚士に進学する方もいます。

下薗:それは頼もしく、力強いですね。やはり、最初から看護師などの専門分野に進むより動物介在療法を学んでから進学する方が動物への理解が深いのでしょうね。

川嶋:そうですね、動物とヒトのことをわかっている学生として送り出しています。

IAC