学校法人シモゾノ学園の理事長兼校長。動物が生きる喜びをかみしめることができる社会、人と動物が本当の意味で共存共栄できる社会を目指す愛犬家。
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ペットでつながる飼い主同士のコミュニケーション
下薗:今日ひとつお伺いしたかったのは、お飼いになっている立場の方から、私どもが養成している、トリマーであったり動物看護師であったりトレーナーであったりという、動物関係の職業人に何かリクエストはありますか?
小倉:トリミングしていただく時なども、いつも可愛がってくださるし……何だろうな。特にないんじゃないかな。
皆さんお仕事でいらしても、ほんとに犬が好きな方が多いので。うちの新しい子は臆病なので、トリミングの台に乗せるとジタバタするのですが、すぐに慣れるし、さすが扱いが上手いですね。
下薗:ああ、ほんとに。それは何よりうれしいことですし、やってらっしゃる方が素晴らしいのでしょうね。
小倉:うちの近所は、犬を飼っている方がすごく多い。うちの前がたまたま遊歩道なもので、いつも妻が朝5時半ぐらいに散歩していると、同じように散歩している方が、「どう?新しい子来たの」なんて言ってくれるのはうれしいし。
下薗:やっぱり犬がいると、見ず知らずの方ともお話ができますよね。不思議ですね。
小倉:おかしいのは、ワンちゃんを連れていると、その人だと分かるんですけど、その人がお出掛けとかで一人で歩いていると誰だか全然分からない(笑)それこそ、小さいお子さんがいるお母さんが、「誰々ちゃんのお母さん」っていうのと一緒で、「何とかちゃんの飼い主の方ね」って言う感じになって(笑)
それでやっぱり、他のお宅でもワンちゃんが亡くなると、ちょっと散歩が途切れるじゃないですか。でも、久々にお目にかかると、「最近どうですか」「お宅は飼い替えたの」とか「しばらくだめだったんですけどね」なんて話もできて。コミュニケーションの話題を提供してくれる部分でもありますね。
下薗:そうですね。かすがいになってくれますよね。犬の存在は素晴らしいと、私はもうベタ惚れなんですけど。
小倉:いや、僕もそう思いますよ。うちの妻など、僕がいなくてもいいけど犬がいないと困る、っていう人なので。(笑)彼女は子どもの頃から必ず2匹、ずっと犬がいた家で育ってそういう意味でもう飼い慣れているし、いないと絶対寂しいという。
下薗:ああ、そうでしたか。先ほど、子どもさんがおできになって、犬を迎え入れたとおっしゃっていましたが、海外ではやはり、情操教育というか、いろんな意味で子どもができる前や、同時期に犬を迎え入れたりするケースが多いのです。
小倉:そう思いますよ。ちっちゃい頃は自分より強かったけども、大きくなると自分より弱い者なので、ちゃんとそれをケアしてあげる思いとかね、あるじゃないですか。ういうところが良い勉強になるし、特に兄弟がいない子どもには、良い兄弟ですしね。