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動物理学療法ってなに?

今、動物医療現場に必要とされるものを学ぶ

日本初動物理学療法学科開設の経緯

数年前のある日、犬のリハビリの施設を見学させていただいたときです。後ろ肢を引きずって歩く犬たちがたくさん目にとびこんできたのです。あまりのショッキングな光景に、そして何とか四足で歩いてほしいと願う飼い主さんたちの思いに、胸が熱くなり涙があふれてきました。
私は日本中にたくさんいるだろうこのような犬たち、飼い主さんたちの願いのために、日本での動物理学療法の場を整えるお手伝いをしたいと強く思ったのです。
それからというもの、動物医療先進国のオーストラリアやアメリカから情報を収集し、知識と技術を取得し多くの努力の結果、獣医師の指導のもと看護師の役割の中に動物理学療法の教科を取り入れた日本初の学科を2009年に開設する運びとなりました。
動物理学療法のスキルを持った看護師さんは、私のように悲しい涙ではなく、きっと「歩けた!」という感動の涙をこれからたくさん流すでしょう。そしてそれが動物を愛している看護師さんたちの大きな励みや、やりがいにもなり、動物医療業界への貢献にもつながるのだと思っております。

理事長 下薗惠子

現在、日本の動物医療業界では、動物理学療法の必要性と需要が高まっているのですが、それに応える動物看護師の育成が課題となっています。

動物理学療法とは...

獣医療の先進国では

アメリカではチーム医療として、リハビリ テーションがしっかりと行われています

リハビリテーションチームの構成
  • 獣医師
  • 動物看護師
  • 理学療法士
  • ケンネルヘルパー(助手)または
    アシスタント

日本でも始動しています

  • 日本動物リハビリテーション学会
    (当校の教育担当顧問・山下眞理子が理事として参画)
  • 財団法人鳥取県動物臨床研究所
    動物臨床医学会分科会(理学療法)

    (当学園の教育担当顧問・山下眞理子が会長)

リハビリテーションの内容



マッサージ療法

  • 擦り、叩き、揉み、振り
 

徒手療法

  • モピライゼーション
  • PROM
 
  • マニピュレーション
  • ストレッチ
 

物理療法

  • 地場療法
  • 超音波療法
  • 温熱療法
 
  • 低出力レーザー
  • 電気刺激
 

運動療法

  • Passive ROM
  • 屈曲反射の誘発
 
  • ストレッチ
  • 屈伸運動
 

動物療法[補助]

  • 補助起立
  • Swiss ball standing
 
  • 体重加重
  • 補助歩行
 
  • バランス・ボード
  • カートセラピー
 

運動療法[活動的]

  • 引き縄歩行
  • 階段の上り下り
 
  • 水中療法(プール・水中トレッドミル)
 
  • 手押し車歩行
  • Cavaretti Rale
  • ダンシング
 
  • Sit-to-Stand運動
  • トレッドミル
 
 

 

リハビリテーションの効果

  • 回復のスピードアップ
  • 炎症の軽減
  • 関節を和らげる
 
  • 筋肉の強化
  • バランスと協調性の改善
  • 飼い主の負担軽減
...etc

日本の獣医療においては、手術などを行った後は厳格なケージレスト(患部の固定) が行われており、治癒に長期を要した事例では患部固定化による運動性低下や関節機能低下、体重増加などで健康時の状態まで回復しない例も少なくありませんでした。そこで、早期からの適切なリハビリテーションが重要な治療の一部となるのです。

 

本校の動物看護・理学療法学科について

動物看護師としての知識と技術を身につけ、さらに動物理学療法という専門分野を学びます。
リハビリテーションという専門性の高いスキルを身につけるほか、飼い主さんを支え指導する必要があるため、ホスピタリティも学びます。

学科の特色

じっくり動物看護師認定資格を取得!

動物看護師統一認定資格取得に必要な動物看護師統一認定機構コアカリキュラムによる教育。年間を通して定期補講や集中講義を受講しながら、3年間でじっくり資格取得を目指します。


飼い主さんの気持ちに寄り添う動物理学療法!

動物理学療法に必要な徒手療法、運動療法、物理療法などの知識・技術を習得し、動物の高齢化に対する介護やリハビリ、肥満予防などへの応用を学びます。


動物病院と連携!手術に対応できる動物看護実習!

動物病院で動物看護師が担う、基本的な看護技術はもちろん、臨床検査技術、手術 準備・助手・術後管理(周術期管理)の技術習得を現場経験豊かな講師陣から学びます。


動物栄養学で動物の健康な一生をサポート!

栄養の基礎やペットフードの基本知識などを学びます。飼い主さんに近い動物看護師のアドバイスは肥満などを未然に防ぐ「予防」という重要な役割を果たします。

 

本学科に興味を持たれたみなさんへ

理学療法は、低下した機能の改善だけでなく、動物が本来持っている機能をより良く働かせるための手段でもありますし、質の良い生活を共に過ごすための療法のひとつでもあります。欧米ではすでに確立された領域ですが、残念ながら日本の獣医師界では開始されたばかりです。今後、動物理学療法を継続するために重要なスタッフとなるのは、犬のリハビリテーション技術習得を目指すために必要なカリキュラムを修めた動物看護師の皆さんだと信じています。

教育担当顧問/獣医師

山下眞理子
・日本動物高度医療センター ホスピタリティー部門 非常勤医長
・動物臨床医学会分科会(理学療法)担当長、獣医師、歯学博士
・日本動物リハビリテーション学会:教育カリキュラム作成委員
30年の臨床経験の後、日本動物高度医療を経て着任。
メルボルンとフロリダにて動物理学療法を学ぶ。

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